コンプライアンスという言葉に関しては企業と世間の認識相違が見受けられますので、言葉の統一も含めて、認識のズレを埋めることも目的です。

世間と企業の認識ギャップを埋めるコンプライアンス研修

コンプライアンスおよびその対策としての研修が、社会的に注目を集めた背景として、企業や組織による不祥事が挙げられます。

コンプライアンス研修でズレを埋める個人情報や機密データの流出といった不祥事を、ニュースで見聞きしたことがある方も多いはずです。現在でも、毎月のように大企業の不祥事が繰り返し報道されています。

こうした不祥事を防ぐために、コンプライアンス研修に力を入れる企業が増加しています。

不祥事をもみ消そうとして週刊誌に報道され、倒産に追い込まれた企業は少なくありませんし、倒産とまではいかなくても、適切な対応を行うことができなかったがために、企業イメージを大きく失墜させた企業はたくさんあります。

いずれも、ちょっとしたコンプライアンス違反が端を発していることから、企業としては何としても不祥事は避けたいわけです。

コンプライアンス研修には、コンプライアンス意識を向上させるという目的があります。しかし、コンプライアンス研修の目的は、意識の向上だけではありません。

企業における常識と世間における常識のズレを洗い出す作業も、重要になってきます。

働いている企業の中では当たり前の事でも、世間においては当たり前で無いということが、たくさんあります。

これは、業界内においても同じことがいえます。業界内の常識は他業界の非常識と言われることがありますが、常識と言うものを「敢えて疑ってみる」という機会は普段の業務においてはあり得ないことです。

コンプライアンス研修では、常識を疑い、必要であれば常識的概念を覆すことでニュートラルな立ち位置へとバランスさせることを重視しています。

認識のズレと不祥事の強い関係性

認識のズレを放置しておくと、コンプライアンスにおける不祥事に繋がる可能性があります。

企業と世間の常識のズレを無くすという作業も、コンプライアンス研修には含まれているのです。

企業における常識と世間における常識のズレを無くすには、ズレを洗い出す必要があります。つまり、ズレを把握・認識する作業を行うわけです。これには、チェックシートを用いながら、一人一人が確認を行うと効果的です。

企業や組織の中にいると、それが当たり前のような錯覚になることがあります。

しかし、企業の常識は社会での非常識ということもありますので、客観的に見るという習慣付けを日々行うこともポイントです。

ここで注意が必要のは、「企業の常識」と「社会の常識」にギャップがあった場合、どちらに合わせるのが適切か?という議論です。基本的には、社会の常識に合わせると考えれば良いと思います。これには反論も起きやすいのですが、企業と言うのは社会の中に存在する生き物です。つまり、社会と言う大きな世界の中に企業があるわけですから、社会の常識が前提にあって、企業の常識が構成されると考えるのが無理がないでしょう。

つまり、社会の常識の方が一般的には優先すべきことであると解されるわけです。業界の常識は他業界の非常識と言われますが、これも他業界の方をより社会に近い存在であると考えているからこそ提唱される考え方なのです。

迷ったら一般社会に合わせることを重視していくことを優先すると無理がありません。

 

コンプライアンス研修について

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