意外と盛り上がるのが討論による実習です。実習はみんなでワイワイ討論しながら楽しみながら進めると、全体の意識を高められます。

人数を活かした討論というコンプライアンス実習形式

コンプライアンス研修は、集団(団体)で行われる事がほとんどです。

討論は効果的ですせっかく複数人で行われるのですから、実習もその人数を活用したものが良いでしょう。

例えば、グループごとによる討論(グループディスカッション)といった実習内容が効果的です。

討論の議題は、コンプライアンス研修で修得した内容に沿ったものを準備します。

実習は、研修の応用的な位置付けですが、それは内容の高度さという意味での応用ではありません。研修がインプット重視であれば、実習はアウトプット重視という意味での応用的な側面を有しているといえます。

検討議題の例としては、研修を受けている全員のコンプライアンスに関する問題点を挙げるといった議題があります。

この場合、全員に共通している問題点を挙げなければいけません。

自分以外の部署メンバーが混ざっている場合、非常に頭を使うこととなるでしょう。

頭を使うということは、研修で学んだ知識やスキルを使う事を意味します。インプットしたものをアウトプットするという作業は、知識の定着を促すことに繋がっていくばかりか、フィードバックを得て知識がブラッシュアップされる効果を得ることができます。

コンプライアンス実習は、より深い理解を促すことができる、是非とも採りいれたい教育手法なのです。

発表して情報を共有する

グループ内で活発に交換された意見は、ホワイトボードや模造紙に残して整理していきます。グループ内での検討結果やプロセスは、他のグループにとっては、新鮮味のあるものです。

そこで、グループで討論した発言を全体に向けて発表し合う、発表会を行うようにします。全体で同じ課題を検討しているのに、グループごとに個性のある内容が発表されていくのを感じていくと、グループにどんなメンバーが混ざるのかによってコンプライアンスも解釈が異なるという気付きが得られます。

これは非常に重要なことで、女性だけのグループと男性だけのグループでは発表内容が大きく異なることがあるのですが、そういったことが実務の中でも十分に起こり得るわけで、それがコンプライアンス上のグレーな状態を生み出す源泉もなるものです。

コンプライアンスの難しさをグループ発表を通じて体感できれば有意義な実習であるといえます。

また、討議や議論はコミュニケーションを円滑にする作用もありますし、日頃社員が持っているガス抜き効果(いろいろと話すことでストレスを発散する)も得ることができます。

グループディスカッションは3人程度いれば十分行うことができますので、定期的にコンプライアンス教育の一環として組み込んでほしいと思います。

 

コンプライアンス実習

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