目的を自らが設定すれば行動力も高まります。向かっていく方向や達成点は、実現可能性も考慮することが大切です。

自分たちで目的を設定する実習で主体性を引き出す

コンプライアンス研修や教育の最後には、「ビジョン」を主眼においた実習(演習)が行なわれることがあります。

目的を設定すると主体性を引き出すことができるビジョンはもう少し噛み砕いて言うと、「目的設定」です。

目的の設定を行うことは、一体どのような意味があるのでしょうか。

ここで言うところの目的設定とは、これからどのようなコンプライアンスを重要視して行動を行うのか、という自分自身の行動指針を整理する作業です。いわば、行動宣言と捉えると分かりやすいかもしれません。

行動宣言をするというコンプライアンス実習は、不正や違反と知らずに行ってきた行動の改善は当然のこと、今後の業務や自身の行動においてグレーゾーンの行動に注意するといった意味もあります。

一度にあまりにも多くの目的を設定してしまうと、そこに意識を向け過ぎてしまい、通常業務に支障をきたしてしまう可能性があります。

さらに、多すぎて達成できないような場合には、自信を失うようなことも想定されます。

自分の中で大事にできるレベルの言葉で簡潔にまとめると良いでしょう。「私は〇〇します」というような、宣言文が理想的です。

なお、期間も長すぎると忘れてしまったりそれが足かせになってしまうこともありますので、3ヶ月くらい先を到達点として考えてみると良いでしょう。

チェック表との連動で効果を引き上げる

目的に向けて実践できているのかを客観的に確認するため、チェック表を作成してみることをおすすめします。

チェック表といっても、自分に対して問いかけをするためのツールと考えてもらえれば分かりやすいと思います。最も簡単なチェック表は、宣言文をただそこに記載しておくだけでも十分すぎるほど効果を得られます。

学生が「〇〇学校合格!」と壁に貼り付ける光景がありますが、あれも自分自身を奮い立たせ、良い意味で自分をコントロールする作用を持ちます。

会社によっては、毎日の朝礼などで経営理念を復唱するところもあるでしょうが、あれも続けていると無意識にその通りに行動するという効果が期待できますし、自分にとっても判断の拠り所となるものを持ち続けているのは非常に心強いことです。

チェック表は、人から言われるまでもなく、自分で客観的に評価を行うことが可能です。

ですから、気付きが大きく、自分の中への落とし込みも早い、そして、なによりも行動に繋がることが多くなります。

本当に効果がありますので、自己チェックは繰り返し、タイミングをはかって行うと良いでしょう。

 

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