日本における企業コンプライアンスの中身を確認しましょう

企業コンプライアンスと社会的責任

企業のコンプライアンスという考え方が日本において急速に広がった要因は多数ありますが、今回はその中の1つをご紹介します。

それは、「企業に求められる条件の拡大」という要因です。

企業におけるコンプライアンスの意味は、これまでは法令遵守という意味でした。

しかし、現在ではただ単に法律を守るという事だけではなく、企業の社会的責任も、企業コンプライアンスの意味として求められるようになりました。

企業にとって、自社が社会的責任を果たしているかどうかは、ブランド力を向上させ、維持するためには欠かせないことです。

消費者の眼が厳しさを増し、ライバル企業との競争も激化するような現代にあっては、企業のブランド力やイメージ力というのは「信頼」に直結するものとして捉えられていますので、非常に重要なものであるいえます。

社会的責任を果たすことが企業に求められている

社会的責任を果たしているかどうかは、証券会社(株価など)や消費者の選択基準に多大な影響を与えます。

株主というのは、投機目的で売買または保有を行うケースも多く、一般的には短期的な利益を追求します。

業績が良くなれば配当金を期待することができますし、株式の人気が上がることで株価も高まりますので、その時点で売却をすれば売買益を受けとることができます。

しかし、最近では直接的に業績に影響しない、利益に結びつかないような行為でも、社会的に意味のある行為だと見なされれば、株主は歓迎する傾向にあります。有利子負債も多く、利益的にも厳しい状況が続く会社でも、社会的な取り組みが株主の心を掴んでおり、安定した株価を維持している企業はたくさん存在します。

社会的に貢献しうる取り組みは、時として広告よりも高い宣伝効果となり、企業ブランドの向上に繋がります。

このように、企業に求められる条件が拡大したことによって、企業コンプライアンスという考え方も広がったと言えるでしょう。

 

企業コンプライアンスについて理解する

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