コンプライアンス研修の内容は大きく4つに区分けすることができます

コンプライアンス研修の4つの分類

コンプライアンス研修の内容(項目)は、大きく次の4つに分類する事ができます。

「コンプライアンスの概念」、「不祥事の具体的事例」、「分野別コンプライアンス」、「コンプライアンス体制の構築」です。

コンプライアンス研修の内容を知ろうまずは、基本的な概念についてです。

ここでは、コンプライアンスが叫ばれるようになった経緯を社会環境の変化などの観点から押さえたうえで、コンプライアンスの持つ意味を学んでいきます。

単にコンプライアンスの意味だけを理解してもらおうとすると社員の頭の中で反発が起こることがあります。つまり、なぜ、今コンプライアンスが求められるのかという問いかけをしっかりと説明することで、社員の頭にコンプライアンスの重要性や学ぶことの動機を高める必要があります。

このプロセスをしっかりと行わないと、コンプライアンス研修の成果を高めることはできません。

続いて、企業による不祥事についてです。

ここでは、現場レベルでどのようなことがコンプライアンス違反に該当するのか、企業による不祥事に関して、具体的な事例を用いて学ぶこととなります。

該当するコンプライアンス事例だけでなく、その事例によってどのような被害を会社が受けたのか、売上減少や信頼性の低下、ブランドイメージの毀損や廃業など、コンプライアンス違反が個人の責任範囲を超えて大きな問題となることをしっかりと理解してもらうことがポイントです。

ある意味で、脅し的な要素も含まれているのですが、コンプライアンスを守ることが会社と社員を豊にするという肯定的なアプローチだけではなく、コンプライアンスを守らないとたいへんなことになるという否定的なアプローチをも行うことで、複合的な理解を促します。

3つ目は、分野ごとのコンプライアンスの意味です。実務レベルでコンプライアンス違反の対象になりやすい、下請法や環境、労務といった分野ごとのコンプライアンスの意味について、細かく学ぶこととなります。

これら3つの内容をコンプライアンス研修で学んだ後は、組織的な体制の構築にかかります。

4つ目が体制構築

コンプライアンス体制の構築では、組織の整備は勿もちろん、企業倫理や就業規定などの各種マニュアルの作成も行います。

また、社内における組織の運営及び管理・改善なども研修の内容となります。

このように、研修の内容は大きく4つに分類する事ができます。

1度に全てを学ぶことも可能ですが、事例などは何が問題だったのか、その原因や対応策などをグループディスカッションで検討させながら進めていくと、活きた知識として現場活用を踏まえた良い研修ができると思います。

グループディスカッションを入れると、どうしても研修の内容が膨らんでしまいますので、短時間で終わらせることはできなくなってしまいます。一般社員は知識修得のみ、管理職以上は知識修得に加えてグループディスカッションを行う、など、柔軟にプログラムを組み合わせると良いでしょう。

可能であれば、体制面の構築はグループを組んで実際に考え、グループごとに発表させるという方法が良いです。社員自らが率先して社内のコンプライアンス体制について考える機会はそれだけで意識を高める行為につながりますし、実際に社員が考えた案を採用すると、自社の実情に即したコンプライアンス体制が構築できる可能性が高まります。

4つの項目はあくまで一般的な内容ですから、企業によって変わることもありますし、変えることが必須となる企業もあるかもしれません。しかし、そういった制度設計に深くこだわり過ぎると時間ばかりが過ぎていくことも多いので、まずはこの内容で進めていくことがオススメです。最低限の内容はカバーできているはずです。

 

コンプライアンス研修について

カテゴリ

Page top icon