コンプライアンス研修の時間とコストの削減、コンプライアンス研修にはいろいろな手法があり、ビデオ(動画)による研修も増えてきました。

動画で行うコンプライアンス研修

企業のコンプライアンス研修は、通常は、専門の講師を呼んで行われます。これは、コンプライアンス研修に限らず、「企業研修」に共通したことだと言えます。

コンプライアンス研修はビデオでもできますところが、研修を行っている間は社員は全く業務を行うことができませんので、全社員に一度に研修を行う場合には、会社の業務が完全に停止することになります。

製造業であれば不可能ではないかもしれませんが、お客様対応が求められるサービス業では、全社員が一堂に会してのコンプライアンス研修などほとんど不可能に近いといえます。負担すべき時間とコストがあまりにも大きすぎるからです。

もちろん、時間やコストが掛かるとしても、コンプライアンスに関する諸問題は企業を倒産に追い込むほどにインパクトを持つこともありますので、コスト負担以上に研修のメリットは大きいものとして企業の人事担当者には認識されています。

ですから、業務に支障が出ないよう、役職別に研修を行なったり、地域別に研修を行なったり、企業ごとに工夫しながらコンプライアンス研修を行っているのが実態です。

最近は、企業研修もスタイルが変化しつつあるのですが、特に注目できるのが「動画研修」です。

これは、実際に実施されたコンプライアンス研修を動画に収録し、その動画を使って社員に受講させるという方法です。

動画のメリットには「時間の柔軟性」と「低コスト」が挙げられます。

時間の柔軟性とは、全員が一斉に受講する必要がありませんので、部署単位や役職単位で集まってもらい、受講することができます。あまり現実的ではありませんが、三交代で勤務しているような従業員に対して深夜の時間帯に受講してもらうということもできるようになります。

パソコンがあれば受講することができますので、一人一人が空いている時間にパソコンを使って受講するということも可能でしょう。このような手法は、e-ラーニングという手法で。ダイレクトにインターネット上から動画を視聴するという形式も普及し始めています。

コストや時間を有効活用可能

コストに関しても、動画の場合には会場費の負担、従業員の交通費などが不要となりますので、一般的には安価で済むことが多いです。

コンプライアンス研修の動画は、いくつかの研修会社によって販売されています。実際の研修光景を収録したものだけではなく、専用のスタジオを用いてスライドなどを多用しながら理解しやすいように編集されたものもあります。

購入はライセンス制(購入企業内であれば無制限に動画視聴を許すケースや一定の制限が設けられるケースなど、契約によってさまざまなものがある)や社員数によるボリューム制などがあります。e-ラーニングの場合には、社員の頭数による金額設定が一般的です。

いずれの場合でも、社員を研修会場に集めて行うコンプライアンス研修に比べれば、低コストで実施できることは間違いありません。

さらに、アルバイトやパートといった非正規社員にコンプライアンス研修を行う際にも、動画を使った方法は非常に役立ちます。アルバイトやパートによる「バイトテロ」は、コンプライアンス教育によって防ぐことが求められています。アルバイトやパートは入れ替わりも激しいため、入社時にコンプライアンス研修の動画を必須で見せるということを取り組み始めている企業も増えています。

コンプライアンス推進担当者は、動画によるコンプライアンス研修の実施を検討してみるのも良いかもしれません。

 

コンプライアンス研修について

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